「お子様にピアノを習わせようと考えている」、また「現在お子様がピアノを習っている」親御様の中には、自宅でのピアノ練習はどれくらい必要なのかと疑問に思っている方がいらっしゃるかもしれません。
習いごとによっては、自宅での練習が必要ないものもあるかと思います。
しかし、ピアノは自宅での練習が必須になる習いごとです。お家で一切練習をしなくても毎週レッスンに来ていれば、みるみるうちに弾けるようになるということは残念ながらありません…(涙)
そこで今回は「自宅でのピアノ練習時間」について、大事な内容をピックアップしてお伝えしていきたいと思います。
練習は毎日するべき?!
体験レッスンの際に「練習は毎日しなければならないですか?」と親御さんに質問されることがあります。
講師の立場からすると「毎日練習したほうが上達はします。」という回答になるのですが…、現実問題、毎日練習出来るご家庭は少ないと思います。
現代の習いごと事情によると、色々な種類の習いごとを掛け持ちしているお子様が多い印象にあります。その為、ピアノだけを毎日練習するというのは現実的に難しいのかもしれません。
その時代にあった習いごとへの向き合い方がありますので、当教室では「毎日練習をしてきて下さい」というようなことはお伝えしておらず、生徒様一人ひとりの生活リズムや習いごとの事情によって、宿題の量やテキストの進み具合を調整してレッスンをしております。
自宅練習のポイントは?
毎日の練習が必ずしも必要というわけではありませんが、自宅での練習は必須になってきます。
「自宅での練習、どのようにすればよいかわからない」といったお声もあるかと思いますので、自宅練習での気を付けるべきポイントをお伝えします。
短時間で多くの日数を
1週間に1回、長時間練習をするより、1日10~15分でよいので多くの日数を練習してみて下さい。
子供にとって30分以上の練習はとてもハードなことなので、週に1回、まとめて練習させればいいという考えはあまりよくありません。練習も集中力が大切です。
長時間の練習でも、集中力が切れ、身にならない練習をしても時間の無駄になってしまいます。そのようなことを防ぐ為にも、短時間で集中して練習をするように心掛けてみて下さい♪
練習にも目標をつくろう
10-15分程度の短い練習でも、毎回目標を持って練習しましょう。目標といっても、小さな目標で大丈夫です!
短い曲でも長い曲でも、曲を分割して練習するのはとても大切です。ひたすら1曲を何回も通して練習するのはあまり効率的とはいえません。その為、弾けない箇所をピックアップしてそこだけを重点的に練習するという方法を試してみて下さい。
☆弾けない部分だけを10回弾いてみる☆弾けない部分を止まらずに5回弾けたらOK!など、クリアしやすい目標を設定してみましょう。
譜読みの段階でも、同じように部分的に区切って譜読みをすることによって、焦ることなく着実に弾けるようになります。始めから最後まで1曲通して譜読みをするというのは、習い始めの短い曲(4小節の曲など)は良いですが、曲が長くなるとなかなか一筋縄ではいかなくなります。
その為、曲を分割して今日はここまで譜読みしよう!と目標を立てて練習することで、練習が嫌になるのを防ぎ、達成感も生まれ、練習する習慣が身につきます。
親の声掛けは必要?
ご自宅での練習は、親御様が温かく見守って頂ければと思います。
レッスンで講師から言われたことや、リズムや音符の間違えがないかの確認を、さりげなく行って下さると、間違ったまま何度も練習してしまうということが防げます。
「うちの子は、私(母)が言わないと練習しないんです」というお話をよく耳にしますが、未就学児~小学校中学年の子供達が自ら進んで練習するといったことは稀です。(笑)
ピアノを演奏することはとても楽しいことですが、弾けるようになるまでにはそれなりの努力が必要になってきます。親御様には「努力をしたら弾けるようになる!」という成功体験をお子さまに経験してもらえるよう、お家での練習の習慣化にご協力頂けると良いなと思います。
「努力をしたら弾けた」という経験を積み重ねることによって、親御様のお声掛けなしに、練習してくれる日がいつかやってきます。それまでには、それなりの時間がかかりますが、ピアノは一日にして成らず、焦ることなく、諦めず、楽しくピアノを弾いてもらいたいと思います。