楽譜を見ながらピアノを弾く癖をつけよう

ピアノを弾くとき、鍵盤をじーっと見ながら弾いてしまう癖が付いている方はいませんか?

暗譜をしている曲を弾く場合は別です。しかし、まだ譜読みの段階なのに楽譜そっちのけで、指ばかりに集中してしまうのはよくありません。

「え、楽譜を見て弾くって当たり前のこととだよね?どういうこと?」「楽譜だけじーっとみて、指は一切見てはいけないの?」など疑問もあるかとおもいます。

今回は、楽譜を見てピアノを弾く大切さについて解説していきたいと思います!

指の動きだけで譜読みは厳禁!

楽譜を目で追うことが苦手、音符を読むのが苦手な子に多い譜読みの仕方は、指の動かし方を覚えて(ダンスの振り付けの様に)曲を覚えて弾くという方法です。

これの何がいけないの??と思われる方も多いと思いますが、この方法の譜読みはデメリットがとても多いのです。

曲の途中から弾けない

指の動きを覚えることで譜読みをしている場合、指の動きを覚えてしまったら、楽譜をみる頻度はがくんと減ります(お子さんによっては、楽譜はいらないよ!と言う子も多いです)。

しかも、そのような譜読みの仕方をしていると、楽譜はほぼ見ず、間違ったら最初に戻るという「永遠の通し練習」のパターンが多いので、曲の途中から弾くことが出来ないケースが非常に多いです。

そして、レッスン中に楽譜を指して「何小節目から弾いてね」と曲の途中から弾いてもらおうとすると、楽譜と曲がリンクしていないので「ん?その小節はどこのメロディーを言っているんだ?」というような事態になってしまいます。

難易度の高い曲が弾きづらくなる

難しい曲というのは音の数も多くなり、リズムも複雑で、曲も長くなります。その為、指の動きだけを覚えて譜読みをするということが非常に難しくなってきます。

5分の曲を譜読みの段階で、楽譜には頼らず、指の動きを覚えて弾いていくというのは至難の業です….!

楽譜を見ながら弾く癖をつけよう

楽譜を見ながらピアノを弾く癖を付けるには、習い始めから楽譜を見ることを習慣化させることが大切です。

習い始めは大体4~8小節の曲を譜読みしていくことが多いです。それぐらいの短い曲だと、すぐに曲を覚えてしまうので、楽譜を見ずに弾くことが出来てしまいます。

しかし、どんなに短い曲でも楽譜をしっかり見て弾くという習慣を付けることで、難易度が高い曲に挑戦する際も、譜読みでのつまづきを回避することが出来ます。

しかし楽譜を見ながら弾く習慣は、教室のレッスンだけ行っていても身に付きません。お家での練習でも「楽譜を見る」ということを意識してピアノを弾くことが大切です。

そこでお家でも簡単に出来る「楽譜を見ながら弾くトレーニング」をご紹介します♪

やり方はとても簡単です。ピアノを演奏中、手元を楽譜や本などで隠してしまいます。(お子様一人では出来ない練習なので、親御様のご協力をお願い致します)

そうすると、手元を見たくても見れないという状況が生まれ、自然に楽譜に目がいくようになります。

声掛けだけで改善するケースもありますが、説明しても手元ばかりに目がいってしまうという場合は、少し強引ですが、上記のように手元を隠してしまうという方法が効果的です。

注意点は、最初の手のポジションや曲間の指が大きく跳躍する箇所などは、目視で確認する必要がありますので、最初から最後まで絶対手元は見せない!ということではなく、様子を見ながら必要な個所は手元が見えるように工夫をして練習してみて下さい。

楽譜を見ることの大切さ

楽譜を見て弾くということは、一見当たり前のように感じますが、小さなお子様にとってはとても難しいことです。最初から出来て当たり前はありません。

ですが、子供の吸収力は素晴らしいものです。周りの声掛けや練習の工夫次第で、沢山の新しい知識や技術を沢山身に着けることが出来ます。

作曲家は、「楽譜」に音符だけを書いているわけではありません。その曲への想いや感情など、様々な角度から音楽を書き記しています。楽譜は、譜読みをするだけのものではありません。

楽譜を見る習慣が無いと、せっかく楽譜に書かれている作曲者の思いや曲の中身まで知ることが出来ません。

小さいうちは、まだピアノを弾くことに精一杯になってしまい、楽譜の内容まで気を向けることは難しいかもしれません。しかし、いつの日か楽譜に書かれている作曲家からの様々なメッセージを受け取る為にも、日頃から楽譜を見る習慣を付け、音楽を表現する楽しさやワクワクを感じて欲しいと思います。

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